漢方薬の副作用による高血圧
健康によいという事で普段から漢方薬を飲んでいる人や、病気の治療薬として漢方薬が処方されている人がいますが、そのような人達の中で血圧が上昇し、手足がしびれたり力が入らなくなるなどの筋肉症状や、頻尿、喉の渇きなどの症状が出たら、漢方薬の副作用が疑われます。漢方薬の成分には色々ありますが、その中で「甘草」という成分が多く含まれていればそれが原因と考えられます。
腎臓には体内の余分な塩分を排泄する働きと、必要に応じて再吸収する働きがあり、それをホルモンによって調節しています。甘草にはグリチルリチン酸という物質が含まれており、これがホルモン量の調節を妨げてしまいます。すると腎臓からの塩分の再吸収量が増加し、高血圧を引き起こしてしまうというわけです。薬を中止すればおよそ数週間以内で自然に治ります。
≪甘草の豆知識≫
甘草は古くから去痰薬や胃・十二指腸潰瘍薬、アレルギー治療薬などとして使用されているほか、抗炎症、解毒などの目的でも広く使用されており、葛根湯や甘草湯などとして処方されています。他の苦い漢方薬と異なり、甘みがあるのが特徴です。そのため、お酒やお菓子などにも使用されています。 |
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