子供の高血圧
子供の血圧は成長とともに上がっていくほか、個人差もあるため一概に正常血圧を決める事ができません。日本でも海外でも調査が行われており、基準値に関するさまざまな報告がされています。日本高血圧学会では主な調査報告をもとに算出された基準値として、以下のような小児の高血圧判定基準を発表しています。
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収縮期血圧
(mmHg) |
拡張期血圧
(mmHg) |
幼児 |
≧120 |
≧70 |
小学校 |
低学年 |
≧130 |
≧80 |
高学年 |
≧135 |
≧80 |
中学校 |
男子 |
≧140 |
≧85 |
女子 |
≧135 |
≧80 |
高等学校 |
≧140 |
≧85 |
子供の高血圧にも大人同様に本態性高血圧と二次性高血圧があり、二次性高血圧の原因で多いのは、腎性高血圧と腎血管性高血圧です。この場合は大人の二次性高血圧と同じように、もともとある病気を治さないと高血圧は改善されません。子供の本態性高血圧の頻度は0.1〜1%くらいで、そのほとんどは軽症であり、特に治療をしなくても成長とともに改善していきます。しかし子供の時に高血圧であった場合、そうでない子供に比べて将来高血圧になる確率が高い事がわかっています。
高血圧になる原因はさまざまですが、血圧の高い子供は肥満の割合が高い、善玉コレステロール値が低い、運動時間が少ない、塩辛いものが好きなどの調査結果があります。成長過程の子供に厳しい食事制限は必要ありませんが、薄味にしたり、甘いものや脂肪分を摂り過ぎないようにしたり、運動をするなどの習慣づけをする事が大切です。 |
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