食塩の摂り過ぎはなぜ悪いの?
高血圧でなくても「塩分の摂り過ぎはよくない」とよく聞きます。それだけを聞くと、塩分は体にとって必要のないもののように感じますが、そうではありません。塩分のもとであるナトリウムは血液中にも細胞の中にも存在し、生命活動のさまざまな場面で必要としています。もし塩分をまったく摂取しなくなったとしたら、水を飲まないのと同様に体内のバランスが崩れて死に至ります。
それだけ大切な塩分ですが、必要以上の塩分は腎臓から排出されます。健康なうちは問題ないのですが、血液中の塩分過多が続く事で腎臓の塩分排泄機能に負担がかかり、次第に塩分を排泄できなくなります。そうなると、過剰な塩分は血液中に溢れるようになります。血液中の過剰な塩分は血管内に水分を取り込んで血液量を増やすため、結果として血圧を上げてしまう事になります。
国際ガイドラインでは塩分の摂取量を目標として1日6gにしていますが、日本のガイドラインでは日本の食生活を考慮して1日7g以下を目標としています。ほとんどの加工食品や調味料に塩分が使われているため、減塩する事はなかなか難しい事ですが、急に減塩しようとせず徐々に塩分を減らしていくようにしましょう。 |
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