利尿薬
○ どんな薬なの?
利尿薬の歴史は古く、1950年代から使われてきた薬です。腎臓では血液中の塩分を排泄したり再吸収したりして塩分量を調節していますが、この薬は腎臓に働きかけて塩分をたくさん尿中に排泄するように作用します。これにより、血液中の塩分量が減るので血圧は下がります。降圧薬には様々な種類がありますが、この薬は塩分摂取量の多い日本人に有効といえます。
○ どんな人に向いているの?
心不全患者や高齢者の方は体に塩分がたまりやすくなるため、血圧が下がりにくくなります。このような場合には、食生活での減塩を指導するとともに利尿薬を使用します。他の降圧薬を使用していて効果が弱くなった場合も塩分の蓄積が原因である事が多いので、利尿薬を2番目の薬として使用します。
○ 注意点
利尿薬を長期に渡って使用すると、血液中のカリウム量が減少する事があります。カリウムが減少すると不整脈になったり、手足がしびれたりする事があるので、そのような場合にはカリウムを補充します。カリウムが減少すると糖尿病を合併しやすくなるため、糖尿病を起こしやすい肥満体系の人や血糖値が高い人にはあまり勧められません。また、血中の尿酸値を上げる作用もあるので、痛風の人には使わないようにします。 |
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