降圧薬を使う際の注意点
降圧薬を使って血圧を下げるためには、正しく服用する事が何よりも大切です。間違った飲み方をすると、血圧が下がらないどころか副作用を引き起こしてしまう事もあります。服用の際の注意点を医師によく聞いておきましょう。降圧薬の服用に関する主な注意点として以下の事があげられます。
○ 持病や現在服用中の薬がある場合は必ず医師に伝える
降圧薬には他の薬と併用する事で、効果が弱まったり強まったりする事があります。そのため薬の飲み併せには注意が必要です。また降圧薬には心臓や腎臓、肝臓に影響を与えるものもあり、病気によっては使用できない場合もあります。大抵の場合は医師から持病や服用中の薬を尋ねてきますが、そうでない場合は必ず医師に伝えるようにしましょう。
○ 市販薬を服用したい場合
風邪をひいたりお腹を壊したりして、どうしても市販薬を服用したい時があります。しかし市販薬にも降圧薬との併用で血圧の上昇を招くものがあるので以下の点に注意しましょう。
<風邪薬・頭痛薬>
風邪薬や頭痛薬には熱を下げる解熱鎮痛薬が入っていますが、これには利尿薬の作用を弱める作用があります。通常、風邪薬や頭痛薬の服用は短期間で終わるので問題はありませんが、1週間以上服用する場合は医師に相談するようにしましょう。
<胃腸薬>
炭酸水素ナトリウムが含まれている胃腸薬を長期に渡って使用すると、たまに血圧が上昇しやすくなる人がいますが、多くの場合は問題ありません。気になるようであれば高血圧の主治医に胃腸薬も処方してもらいましょう。また胃・十二指腸潰瘍に使用するヒスタミンH2受容体拮抗薬は降圧薬のカルシウム拮抗薬の作用を強めるので、自己判断で使用するのは危険です。必ず医師に相談するようにしましょう。
<漢方薬>
漢方薬に含まれている甘草には血圧を上昇させる働きがあるため、甘草を摂り過ぎると血圧が上昇する事があります。漢方薬を使用する場合は、高血圧の主治医に相談するようにしましょう。
○ 降圧薬を飲み忘れた時は?
朝1回服用するものを飲み忘れた場合は、その日のうちであれば飲んだほうがよいでしょう。朝夕2回服用の場合は、朝の飲み忘れは昼くらいまでなら飲んだほうがよいでしょう。しかし翌日に2日分を飲んだり夜に2回分を飲むのは、血圧が下がりすぎる事があるので危険です。
○ 定期的な検査をしましょう
薬の服用中になんらかの症状が現れた場合は医師に報告しましょう。また、特に症状がなくても降圧薬には多かれ少なかれ副作用がありますので、3〜6ヶ月に1回は肝臓や腎臓などの臓器に障害が起こっていないか検査をしてもらうようにしましょう。降圧薬は長期間服用するものなので、定期的な検査を行う事が大切です。 |
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