α遮断薬
○ どんな薬なの?
人は緊張したりストレスを感じたりするとカテコールアミン(アドレナリンなど)という物質が出て、心臓がドキドキしたり血管が収縮したりして血圧が上昇します。このカテコールアミンは細胞の受容体に結合して作用しますが、受容体にはαとβの2種類があり、場所によって受容体の分布が異なります。α遮断薬はカテコールアミンがα受容体に結合するのを妨げるほか、カテコールアミンの産生も抑制して血圧を下げる働きがあります。また、コレステロールや中性脂肪を低下させたり、利尿作用なども認められています。
○ どんな人に向いているの?
α遮断薬はβ遮断薬と同様にストレスの多い人や脈拍の早い人などに広く使われています。また、コレステロールなどの脂質を改善する働きや呼吸器系に影響を与えない事から、高脂血症や糖尿病、肥満体質、喘息の人にも使用されます。
○ 注意点
交感神経の遮断をするために、めまいや立ちくらみなどが出る事があります。α遮断薬は脂質異常を伴った糖尿病に使用される事が多いのですが、糖尿病にも神経障害が出る事があるので、そのような症状がある場合には注意が必要です。 |
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